お子さんをたくましく育てるために、お子さんに任せるようにしていますか?
ヘリコプターペアレントという言葉をご存じですか?ヘリコプターペアレントとは、1990年代アメリカで生まれた言葉です。高校生である我が子に対して過度に干渉し、こう行動すべきと指示を出す親のことです。ヘリコプターが子どもの上空をホバリングするように見張り、必要以上に干渉する保護者のことです。その後、どの年齢に対しても過保護すぎる親、過干渉すぎる親のことをあらわす言葉として世界的に使われるようになりました。似たような言葉にデンマーク生まれのカーリングペアレントという言葉もあります。子どもの先回りをして、障害物を取り除いたり、進む方向をコントロールする保護者のことを言います。
子どもを守ったり、指示を出したりしたくなる気持ちはよく分かります。私も子育て中は気がつかないうちに細かく指示を出しているときがよくありました。親として子どもが心配ですし、我が子に悲しい気持ちや辛い気持ちにさせたくないと思うのも当然のことです。また、自分以上に豊かな人生を歩ませたいと思うのが親心です。ですが、子どものことを思って過度に守ったり、指示を出したりすることが、子どもの成長に悪影響を与えます。
ヘリコプターペアレントであること、すなわち一番身近にいる保護者の過保護や過干渉により、次のようなリスクが高まります。まず1番目が子どもが経験不足になってしまうと言うことです。親が真っ先にやってしまったり、指示を出したりするためです。自分一人で問題解決したことがない、問題解決とまで行かなくても自分の荷物や服装の準備をしたことがないなどがこれに当たります。年齢にもよりますが、全て親にやってもらった、親と一緒にやった、教えてもらってからやった、こういうことばかりだと、子どもに必要な経験が足りなくなってしまいます。
2番目に自立が遅れるという事です。経験不足や成功体験が少ないため、自信が持てなくなります。失敗するかも知れないという気持ちが強くなりがちです。本来であると一人で十分できるはずなのに「お母さん手伝って」や「お父さんやってくれる」ということが多くなります。
3番目が自己肯定感が低くなると言うことです。自分一人でする経験や成功体験が少ないためです。また、お子さんが心配性やネガティブ思考に陥りやすくなります。
このようにお子さんを過度に守ることや親が細かく指示を出すことによる悪影響があります。それでは具体的にどうすればいいのかは、次回お伝えいたします。
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