子どもの非認知能力をつけるのは何歳まで?

幸せな人生を送るために必須と言われる非認知能力、この時期までに身に付けないと手遅れという時期はあるのでしょうか?

昨日のZoom講演会『お子さんの非認知能力を伸ばす方法』にいらしていただいた方、どうもありがとうございました。おかげさまで100名以上の方からお申込をいただきました。

1つ大変重要なことをお伝え忘れてしまいました。それは非認知能力を育てる最適な時期はあるのかということです。まず、非認知能力を聞いたことはあるけど、よく分からないという人もいると思います。非認知能力とは、テストなどでは数値化されない、子どもの将来や人生を豊かにする力のことです。例えば、社会性、自己肯定感、意欲、向上心、我慢する力、持続力、回復力など。非認知能力をこの時期までに身に付けないと手遅れという時期はあるのでしょうか?正解は、いつまででも非認知能力を伸ばすことができます。大人になっても、お年寄りになっても伸ばすことができます。グリット(やり抜く力)の権威であるペンシルバニア大学のアンジェラ・ダックワース教授は高校の部活動などがグリットを育てるのに大変効果があると述べています。大会出場や優勝を目指して、日々練習する活動が良いと言うことです。この効果は若者だけの特権ではありません。

ただ、非認知能力を向上させるのに、効果的な時期というのはあります。私は多くの子どもたちを見る中で、その時期を10歳ぐらいまでと考えています。10歳というと、小学4年生です。10歳以前と10歳以降と何が違うでしょうか?個人差はありますが、10歳ぐらいに自分の物事に対する考え方が決まってきます。また、人としての性格も固まってきます。10歳以前であると、考え方や性格が柔軟で親や教師の働きかけで変わることができます。ところが10歳以降はそうはいきません。親や教師がアドバイスをしてもスムーズには入って来ません。これはマイナスのことではなく、人の成長過程として当然のことです。10歳以降は他の大人と同じように自分自身が考え方や性格を変えようと思わない限りは、なかなか変わらないと言うことです。

さらに効果的な時期があります。子どもの脳は3歳ぐらいから前頭前野が発達してきて、感情をコントロールすることが徐々にできるようになります。そして小学校に入学する6歳頃までがとても効果的な時期と言えます。言うなれば物事を考えた経験が少なく、白紙のキャンパスと言える状態だからです。この3歳から6歳の時期に非認知能力を伸ばす働きかけをぜひ行ってあげてください。今は白紙のキャンパスですが、この働きかけがないと「がんばるのはバカバカしい」、「楽が一番」、「他人を蹴落として、自分が勝てれば良い」「自分はどうせダメ」などが描かれないとも限りません。お子さんのキャンパスに、お母さん、お父さんが大事だと思う非認知能力を描いてあげてください。このキャンパスがお子さんの人生を支えるマインドセットとなるわけです。

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