その叱り方のタブーの理由の第2弾です。第1弾をご覧になっていない方はこちらを先に読むことをお勧めします。良くない叱り方の良くない理由を抑えることで、効果的な叱り方に徐々にシフトしていくことができます。
- 叱って、してほしいことを細かく指示している
誤解が生じないように指示をすることが大事だと思うから
叱るときに明確にどこの部分が悪くて、どうすれば良かったか具体的に話すことが重要です。悪い部分だけを指摘するだけで、どうすれば良かったのか抜けてしまう場合がよくあります。親の立場からすると「言わなくても分かるでしょ!」と思ってしまいますが、意外と通じていなかったり、ズレていることが多いものです。口に出して具体的に話をしていきましょう。ただ、ここで注意点が2つあります。一方的に指示しないことと、細かく指示しないことです。前者の一方的に指示しないと言うのは、一方通行のように命令しないという事です。一方的に命令されることが嫌いなのは、大人だけでなく、子どももそうです。命令されると影で反対のことをしたくなったという経験を皆さんお持ちではないでしょうか。命令されるとその命令に返って背きたくなるものです。後者の細かく指示を出すと言うことについてです。細かく指示をしてしまうと、考える余地がなくなり、ただ言うことを聞くだけになってしまいます。少し違ったケースの場合、応用が利かず、再度細かい指示が必要になってしまいます。「どうすれば良かったと思う?」、「次からはどうする?」と聞くようにしてください。子どもたちの立場からすると細かい指示や命令に従っていれば叱られることもなく平和に過ごしていけて慣れてしまえば楽です。ただし、その考え方からは主体的に行動する子どもや失敗を怖れず行動する子どもは生まれてきません。
- 嫌みを言ってしまったり、人間性を否定してしまう
何度も同じ注意を受けているので分かってもらうために。
何度も同じようなことで注意を受ける場合、今までの注意で効果が少ない訳なので、叱り方がエスカレートしまいがちです。その中で嫌みを言ったり、人間性を否定する言い方になってしまう親御さんの気持ちも分かります。「お母さんをこんなに怒らせてしまったんだから、次から注意しよう」とお子さんが思ったとしてもそれは初めて厳しい叱り方をした時だけです。基本的には効果のない叱り方です。そればかりか嫌みや人間性の否定を受けて「僕はいつも叱られてしまうダメな人間だ」と自己肯定感が低くなってしまいます。
- 強い口調で叱ったり、叩いたりしてしまう
聞く気がないので。
前項(嫌みや人間性を否定する叱り方)でお話ししたように、強い口調で叱ったり、叩いたりするのも自己肯定感が低くなる叱り方です。自分がダメな人間だと思うと叱られるような行動がさらに多くなります。強い口調で叱って効果があるのは最初だけです。そのような叱り方を受けると反抗する場合も多くあります。反抗できないような低い年齢の場合は、不信感が日々、蓄積されていきます。暴力的な叱り方や暴言を伴う叱り方は避けてください。今は親に対抗できなくても中学2年生ぐらいになると体の大きさで親に負けないぐらいになってきます。形勢逆転なんてことにならないように、お子さんを一人の人間として尊重し、信頼関係を築いていってください。
3回に分けて良くない叱り方をご紹介しました。次回からはどのような叱り方をすると効果的なのか具体的にお知らせしていきます。
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