子どもの集中力をつける方法 3つの物作りでゾーンに入る

保護者の皆さんは集中力がある方ですか。どのようにすればお子さんに集中力をつけることができると思いますか。「わが子が集中力がなくて困っている」というお話や「自分に似て集中力がなくて、心配です」というご相談を受けることがあります。皆さんのお子さんはいかがでしょうか。

実は人間は集中力がないのが当然です。人類の歴史を見ればそのほとんどが狩猟採集時代です。自分たちで動物を捕まえて、木の実を取って食べる、逆に猛獣に襲われると命を落とす。生き残るためには集中せず、レーダーの感度を最大限にして、全ての方向で警戒しないといけませんでした。現在は食べ物が見つかるまで探し歩いたり、街を歩いていたら動物に襲われたりということはありませんので、何かに集中しても大丈夫になったのです。

保護者から逆の質問を受けることもあります。「遊んでいると周囲が見えなくなるんです。」、「あまりに集中しすぎて、話しかけても聞こえなくなるです。直すためにはどうすれば良いですか。」と。これは没頭しすぎて、俗にいう「フロー状態」や「ゾーンに入る」と言われる状態です。何かに集中し、周囲が見えなく、音も聞こえなくなるということです。ここまで集中できる人は、子どもはもちろん、大人も少ないと思います。私にもできません。保護者にはこのように答えています。「フロー状態に入る力は、勉強でも仕事でも大きな成果を出すことができる将来の強みになります。この強みである集中力を直す必要はありません。」と。勉強や仕事だけでなく、何事にも実力を発揮していくためにはこの集中力を上げていくことがポイントになります。

お子さんに集中力をつけるためにはどのようにすれば良いでしょうか。「集中力にムラがあって困っている」、「好きなものには集中するのに、嫌いなものは集中できない」というご相談も多いです。嫌いなものや気分が乗らないものに集中できないのは、大人も子どもも同じです。嫌いなものや関心のないもので集中力をつけることはできませんので、好きなもの、子どもでいえば好きな遊びや興味のあるものに取り組ませてください。好きな遊びにじっくり取り組むことで集中力がついていきます。

本人が好きな遊びやスポーツであれば何でも良いのですが、特に効果が高いお勧めの遊びがあります。それは物作りです。1つは工作です。紙工作や空き箱などの廃品利用、粘土やブロックでも構いません。2つ目がプラレールのレイアウト作りやミニカーを使った街作り等も効果的です。3つ目は砂場遊びです。山や川を作ったり、トンネルや橋を作ったり。

また、人の話を聞くときの集中力をつけるためには、お子さんの好きなテーマの本の読み聞かせが効果的です。お母さん、お父さんの話や先生の話を最後まで集中して聞くことができるようになります。

逆に嫌いなこと、気乗りがしないことを無理矢理させないようにしてください。大人であれば気乗りがしなくてもやらなければいけないものは「さっさと終わらせよう」と考えることができますが、子どもの場合はそうはいきません。ダラダラする習慣がついてしまいますので無理矢理させることを避けてください。

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