どうしてもイライラしながら子どもを叱ってしまうという場合やカーッとなって我を忘れて怒ってしまう場合もあると思います。そうした方に役立つように今回は脳科学を活かした叱り方をお伝えします。脳の仕組みに沿った叱り方をすると親も子どももストレスなく過ごすことができます。
まず、怒ると叱るとは明確に異なることを意識してください。子どものためを思い、子どもに世の中(我が家)の基準を伝え、物事の善悪などを伝えるのは、叱るという行為です。良い方向に導くために話していきます。怒るというのは子どもの行動に対して腹を立てたり、イライラして怒りをぶつけてしまうということです。怒りの気持ちが強いと脳内ではノルアドレナリンが多く分泌することになります。そうなるとますます怒りが強くなったり、感情的になり、不安感が大きくなります。子育てに効果をあげるために行っているはずの叱りが逆効果の叱りになってしまいます。特に注意していただきたいのが、お母さんやお父さんが疲れているときやストレスがたまっているときです。そんなときは怒りの感情が暴走しやすく、要注意です。叱る方も、叱られる方も冷静に話ができるかがポイントです。
怒りのピークは6秒間程度しか持続しないと言われています。子どもの行動に即座に反応したくなりますが、深呼吸をしたり、席を外したりして、冷静になった後に叱ってください。7秒以上間隔を取れば感情にまかせた叱りにはならないはずです。思い出す度に腹が立ってくるですって!?ベルギーにあるルーヴェン大学のフィリップ・ヴァーダイン教授とサスキア・ラブリセン教授の研究によると怒りの持続時間は2時間と言われています。長めの休憩を入れましょう。それに対して憎しみの感情は60時間、悲しみは120時間持続するという研究結果です。怒りにまかせた心ないひと言が親子関係にヒビを入り、お子さんに憎しみや悲しみの感情が記憶に残らないようにしてください。
叱るべき事が起きたときに時間をおかずに叱るのが、叱り方の鉄則ですが、冷静にできそうもないのであれば、スポーツやカラオケの後に叱るもお勧めです。バトミントンやキャッチボールなどで体を動かした後、思いっきりカラオケで歌った後はノルアドレナリンも沈静化し、感情がポジティブになり、建設的な話ができます。
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