子どもの会話力がアップ!話題を提供する3つのフリとは?

子どもの会話力がアップ!話題を提供する3つのフリとは? 非認知能力

子どもの成長を促す魔法の言葉がここに。お子さんが自ら話す力を伸ばす方法をこっそりお教えします。『知らないふり』や『忘れたふり』、さらに『忙しいふり』など、子どもの内なるトークスキルを引き出す裏ワザをお伝えします。さあ、親子で新たな会話の扉を開いてみましょう。

話す力を伸ばすために

前回は、話す力をつける3つの方法、「会話をする」、「読み聞かせをする」、「ごっこ遊びをする」を説明しました。今回からは、話す力をつける具体的なテクニックにフォーカスしてみましょう。

お子さん自ら色々なことを話してもらうためにはどのようにするのが良いでしょうか?前回、お伝えしたようにお子さんが会話をすることで話す力、ひいてはコミュニケーション力、日本語力まで伸びていきます。しかし、お子さんに無理矢理会話を促したり、根掘り葉掘り聞いたりしては、お子さんの話をしたかった気持ちは萎え、少しずつ口が重くなっていくでしょう。今回は自然とお子さんがお母さん、お父さんと話をしたくなるとっておきの方法をご紹介します。子どもが話をしたくなる3つのフリです。

1. 知らないふりをする

最初にご紹介するのは、「知らないフリ」です。親が知っていても知らないふりをするという事です。まずは出来事です。保育園や幼稚園の出来事で先生やママ友から聞いたことも知らないふりをしてお子さんから詳しく話を聞いてください。子ども自身も忘れてしまった場合や、話すきっかけがない場合は「先生から面白いことがあったと聞いたんだけど、先生は詳しく教えてくれなかったんだよね。あなたから教えてくれる?」と尋ねてみると良いでしょう。お子さんが園の楽しかった出来事について話すことを習慣にしてください。悲しかったことや嫌だったこと悪いわけではありませんが、聞くのはポジティブな気持ちになり、より積極性がつく、明るい内容を中心にしてください。悲しかったことや嫌だったことを自ら話し始めたらよく聞いて、気持ちに共感してあげてください。1つ注意点です。親としてはアドバイスや指示をしたくなってしまいますが、こらえてください。「それはあなたが悪い!」、「そんな友達とは遊ばないようにしなさい!」、「乱暴させないようにお母さんが先生に言ってあげるから」としてしまうと、言わなきゃ良かったとなります。友達と関わる中で楽しいことだけでなく、悲しいことや嫌なこともたくさんあります。お子さんは友達力の仮免運転中で失敗しながら勉強している最中です。お子さんに任せないと友達力の勉強の機会を活かせなくなってしまいます。

同じく「知らないフリ」の一環として、「知識の知らないフリ」もあります。子どもから質問や話題がそのことになったら親としてはお子さんに教えたくなってしまいますよね。例えば「空はどうして青いの?」と聞かれたら、理科の勉強のチャンスと思い、たくさんのことを伝いたくなってしまうと思います。お子さんが好奇心が旺盛でそのことを知りたい場合は1ランク上の知識を限定的に教えてあげると効果的です。しかしながら基本的には大人も子どもも教えてもらうより、教えてあげる方が好きです。お母さんやお父さんが知らないふりをしてお子さんに教えてもらってください。お子さんが昆虫や電車などに興味を持っている場合、特に効果的な方法です。先生に聞いた話、図鑑で読んで知った新しい知識がインプットされ、それを別の人にアウトプット、伝えることで、知識が定着し、さらに好奇心が広く、深くなっていきます。話す力がつくだけでなく、学力の土台になる知的好奇心が伸びるので、一石二鳥です。

2. 忘れたふりをする

次に、「忘れたフリ」です。お母さんやお父さんが忘れたふりをして、覚えているお子さんに聞くということです。くれぐれも白々しくならないように注意してください。具体的にどのようなことかイメージできますか。イメージがわかない方にいくつか例を挙げましょう。お子さんと週末出かける公園を相談しているときに「この前に行った○○公園ってどんな公園だったか、覚えている?」次に読む本を決めているときに「この絵本どんなストーリーだった?」お気に入りの番組を見ているときに「先週のこのTV番組、どこで終わったんだっけ?」お子さんと二人でいるときに「お父さん、何か大事なこと言ってたよね?思い出せないんだけど…」お子さんに身近な内容であれば良く覚えていて、得意げに教えてくれるでしょう。

3. 忙しいふりをする

最後に、「忙しいフリ」です。「いま○○していて手が離せないからお父さんに伝えてくれる」といって伝言をお願いします。最初は簡単で短い伝言でも、慣れてくると長めのものでも伝えてくれます。「今日の夜ご飯は何が食べたいかお父さんに聞いてきてくれる。」というような応答が必要なものもお手伝いの一環として張り切ってやってくれます。「園の先生に会ったらお母さんが○○ありがとうございましたと言っていましたと伝えてくれる。」と忘れても差し障りがない内容で伝言をお願いしてください。電話やインターフォンの応答も応用力を養います。相手が誰だか分かっているときにぜひやってみてください。「お父さんからの電話だから出てくれる。」、「お婆ちゃんからの電話だから最近の様子を話してくれる?」など。オンラインのメッセージが主流になる中、最近の若者たちの間では電話の苦手意識※が強くなっていますので、そう言う意味でもコミュニケーションツールを使いこなす下地ができていきます。※株式会社ソフツー2023年8月の調査によると日本人20代の74.8%、30代の64.0%が電話に苦手意識を感じていると回答。インターフォンの応答では、アマゾンの場合は「ありがとうございます。玄関前においてください。」、宅配便で印鑑が必要であれば、「今、お母さんに変わります。」自分で考えて行動しなければいけない点がお子さんの成長につながります。

今回は子どもが話したくなる3つのフリをご紹介しました。まずはやりやすいものからやってみて、いくつか習慣にしてみてください。3ヶ月もするとお子さんの話す力は目に見えてアップしてくるはずです。

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